弘前駅から徒歩でおよそ10分。閑静な住宅街になじむ、大人が楽しめる隠れ家的名店だ。魚介をメインとした一品料理からご飯ものまで、津軽日本海の家庭料理に一工夫、ひと手間加えた料理の数々。これらは全て、海と山の幸に恵まれた深浦町出身の大将が腕をふるっている。
　「小さい頃から食べてきたもので、田舎の料理なんですけど」。白神山地の裾野に広がる豊かな森に抱かれ、海を見ながら育った大将が作る料理は、豪快ながら、細やかな心配りを忘れない。また、海どころならではの調理・工夫にも感心させられる。
「ついつい盛りを良くしちゃうんだよね。〝足りない〟と感じさせたくもないんですよ。」という刺身の盛り合わせは分厚く大きく、食べごたえ充分。料理の味もさることながら、この実直な大将と愛嬌のある女将さん夫婦の人柄にファンも多い。